2008年04月30日

ヘンシェル弦楽四重奏団 & ライプチヒ弦楽四重奏団

[クラシック倶楽部を楽しむ] 本日のプログラム

[NHK BShi 4月22日放送分]

ヘンシェル弦楽四重奏団 & ライプチヒ弦楽四重奏団

<プログラム1>

  ヘンシェル弦楽四重奏団
    バイオリン クリストフ・ヘンシェル
    バイオリン マルクス・ヘンシェル
    ビオラ   モニカ・ヘンシェル・シュヴィント
    チェロ   マティアス・バイアー・カルツホイ

(演奏曲目)

  ハイドン 弦楽四重奏曲 ト短調 作品74 第3「騎手」

(会場)

  第一生命ホール
 (2007年11月21日収録)

<プログラム2>

  ライプチヒ弦楽四重奏団
    バイオリン アンドレアス・ザイデル
    バイオリン ティルマン・ビュニング
    ビオラ   イーヴォ・バウアー
    チェロ   マティアス・モースドルフ

(演奏曲目)

  ハイドン 弦楽四重奏曲 ニ長調 作品64 第5「ひばり」
  ドボルザーク 弦楽四重奏曲 ヘ長調 作品96「アメリカ」から
            第3楽章、第4楽章

(会場)

  トッパンホール
 (2007年11月4日収録)

[所感]

本日の「クラシック倶楽部を楽しむ」は、NHKの「クラシック倶楽部」のアラカルトから、ヘンシェル弦楽四重奏団とライプチヒ弦楽四重奏団の演奏を取り上げます。

プログラムの1と2を見ますと、どちらもハイドンの作品を演奏するので、2つのカルテットの特徴がはっきりと出てきそうな気がして興味が持てました。

ヘンシェル・カルテットもライプチヒ・カルテットもメンバーの構成では申し分のないところですから、どのようにアンサンブルに違いがあるのか聴いてみたいと思いました。

まず、ヘンシェル・カルテットが演奏するのは弦楽四重奏曲作品74第3の「騎手」です。

第1楽章は「騎手」を思わせる馬のギャロップのような旋律ですが、ヘンシェルの演奏は明るいのですが意外と線が細いハーモニーになっていました。

第2楽章は、馬が疲れて休んでいるような、周りの景色が全然動かないような旋律の連続で、馬ならずとも聴く者の眠りを誘います。

ヘンシェルの音色の軽さと、線の細さが一段と目立ち、作品が悪いのか演奏が悪いのか区別はつきかねますが、なんでこんなにつまらない退屈な曲なんだろう、と思ってしまいました。

第3楽章になっても、お決まりの3拍子のさえない旋律が何の変化もなく演奏されます。

ハイドンの作品を演奏するのは、モーツアルト以上に難しいのだということを思い知らされたように感じました。

第4楽章でテンポが上がり、馬の早足のような旋律が再現されますが、時すでに遅く、第1バイオリンが歯切れの悪い音階練習をやっているようでした。

ヘンシェル・カルテットは1988年に結成されて以来、数々のオーディションで素晴らしい実績を上げてきているユニットですから、こんな演奏はめったにしないのではないかと考えます。

ハイドンの作品を演奏して面白く聴かせることの難しさを目の当たりにしてしまったように思いました。

つぎは、ライプチヒ・カルテットが演奏する弦楽四重奏曲作品64第5の「ひばり」です。

第1楽章は「ひばり」が囀りまわるような旋律で始まりました。

ライプチヒは素晴らしくバランスのとれた音色を聴かしてくれました。

「これがハイドンの音か?」と言われると私にはよく分かりませんが、とにかくふくよかで厚みのあるアンサンブルなのです。

この前にヘンシェルを聴いてしまっているので余計にそのように思えたのかも知れません。

第2楽章になっても、第1バイオリンの奏でる旋律の音の輪郭がはっきりしていて本当に美しいのです。

もちろん下支えになる他の楽器も旋律に厚みを加えていきます。

第3楽章は3拍子のロンド風の旋律になりますが、ライプチヒはアクセントをつけながら楽しく聴かせました。

第4楽章になり速いパッセージが続きますが、第1バイオリンがここでも素晴らしいテクニックを見せます。

また、厚みのあるアンサンブルの音色は透明感を持っていて、ダイナミックなカルテットの演奏になっていました。

個人的な感想を言わせていただくなら、絶対にライプチヒ・カルテットのハイドンの方が好きですし、音楽的にも優れていたのではないかと思います。

しかし、これはあくまでもテレビというメディアを通しての比較でしかありません。

会場にいた聴衆のみなさんが直に聴いた演奏はきっと違っていたのではないかと思います。

その要素の一つとして、ヘンシェル・カルテットの楽器配置は、第1バイオリン〜第2バイオリン〜ビオラ〜チェロとなっており、NHKのマイク設定が3本で行われていました。

一方、ライプチヒ・カルテットの方は、第1バイオリン〜第2バイオリン〜チェロ〜ビオラという配置になっており、NHKのマイク設定は2本で行われていました。

ヘンシェルの3本のマイクというのは、ミキシングが複雑になり、2本のライプチヒより不自然さがあったのではないかと思います。

ヘンシェル・カルテットの線の細いハーモニーというのは、メディアに流れた音を作ったメカニズムの違いからきているのかも知れません。

本日の「クラシック倶楽部」では、ハイドンの作品は演奏が難しいということを教えられると共に、メディアを通して聴く音楽には限界があるのかも知れないと感じさせられました。

以上、「クラシック倶楽部を楽しむ」でした。
posted by クラシックマ at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック倶楽部を楽しむ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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